整形外科

整形外科

 <診療科の紹介>  
  2015年4月より、山口大学整形外科准教授であった村松慶一医師が副院長として赴任し、これまでリウマチやスポーツ診療を専門としている宮崎規行整形外科部長、外傷やリウマチを専門としている谷泰宏同副部長、脊椎を専門としている今城 靖明助教の4人で診療にあたっています。
 
  整形外科とは運動器の病気を治療する専門家です。運動器といってもピンとこない方も多いと思います。身体は脳の命令が背骨(脊椎)の中の脊髄を通り、それが(末梢)神経に伝わり筋肉を動かします。筋肉は骨についており、連結部分の関節が動き、歩いたり、手を使っていろいろなことができます。
 
  私たち人間はこの運動器を日常生活では無意識に操って生活していますが、神経、筋肉、関節のどこか1つの部分でも障害が出て動かなくなると大変困ることになります。整形外科ではどこの部分に障害があるのかを見極め(診断といいます)、どうすれば元に戻るか(治療です)を研究している特殊部門なのです。
日本整形外科学会ホームページから

 整形外科が治療する病気は星の数ほどありますが、ここでは代表的な病気のみ掲載します。
 
○全身的症状
【関節リウマチ】
  はじめの症状は手指のこわばり感がでて、次第に全身の関節のはれや痛みが出てくる病気です。関節内の滑膜という組織が炎症する免疫病で治療がとても難しい病気です。以前は病気の進行を遅らせる治療でしたが、最近は生物学的製剤などの効果的な薬を使い、治ることを目指す治療となりました。
 
【骨粗しょう症】
  ご高齢の方は皆さんは、だんだん骨が弱くなり全員が骨粗しょう症になると思われていかもしれませんが、それは間違いです。骨粗しょう症は、皆さんの同級生と比べて極端に骨がもろく骨折を繰り返す方です。ちょっとの事で、背骨、手首、太ももの付け根の骨折が起こります。最近はのみ薬に加えて注射の治療が進歩しており、同級生と同じくらいの骨に戻すことも可能となりました。
 
【骨折】
  骨が折れたら必ず病院を受診してください。接骨院ではレントゲンは撮れません。骨折は子供から高齢者まですべての年代に起こります。全く同じ骨折はありませんが、場所、年齢、ひどさ、元気さなどによって分類され治療方針が決まっています。近年増加の一途にあるのが、高齢者の大腿骨頸部骨折(太ももの付け根)です。元気な患者さんならば手術をして、できるだけ早く元の生活に戻って頂くようにします。
 
○肩、腕の病気
【肩関節腱板断裂】
  肩を挙げるのに大切な筋に腱板(けんばん)があります。これは同時に座布団のような働きもしており、断裂すると痛みが出てきます。年齢が上がるにつれて腱板は薄くなり断裂しやすくなります。場合によっては手術で縫うこともあります。
【肘部管症候群】
  中高年の肘で起こる神経麻痺で最も多い病気です。肘が悪いのに症状は手に出ます。小指と薬指の半分だけしびれ、指の間の筋肉が痩せてきます。細かな作業ができなくなります。治療は早めに尺骨神経という肘の内側の神経を助ける手術をします。
【テニス肘】
  別にテニスをしなくてもなる病気で肘の外側が痛くなります。中高年の女性に多く、雑巾が痛くて絞れなくなります。痛みは頑固ですが、治療すれば手術をしなくても大丈夫です。
○あしの病気
【変形性関節症】
  人間は1歳前に歩き出した時からずーっと1日も休まず、股関節、膝関節に体重を乗せています。関節がうまく動くために大切な座布団の役目をしているが軟骨です。しかし、軟骨には血液が通っておらず、擦れだすと治りません。これが進行すると骨が擦れだして痛くて歩けなくなります。現在は悪化しても人工関節に変える手術をすればかなり歩けるようになります。この手術は当院でも施行していますので、ご相談ください。
【外反母趾】
  足の親指を母趾あるいは1趾と呼びますが、外側に曲がって変形し、痛みを出す病気です。元々の足の形が関係しています。最初は装具治療をしますが、ひどくなれば形を戻す手術をします。
氏名 村松 慶一
職名 副院長
所属学会
 
認定・専門医等
日本整形外科学会専門医 日本整形外科学会会員 日本手の外科代議員
日本マイクロサージャリー学会評議員
日本移植学会 学会会員 世界マイクロサージャリー学会会員
国際患肢温存学会(ISOLS)会員
Orthopedic Research Society(米国)会員
(評議員,理事,その他,就任年月)
日本手の外科学会代議員(2004年4月)
山口大学医学部助手会会長(2001年から平成2006年8月まで)
Journal “Orthopedics“ Reviewer
(名称,受賞等年月)
宇部興産学術記念賞(2002年4月)
山口大学整形外科英文論文賞(2003年4月)
山口大学整形外科英文論文賞(2004年4月)
山口大学整形外科英文論文賞(2005年4月)
山口大学整形外科英文論文賞(2006年4月)
山口大学整形外科英文論文賞(2009年4月)
山口大学整形外科英文論文賞(2010年4月)
山口大学霜仁会学術賞 藤生賞(2010年6月)
臨床の専門領域 手の外科、骨軟部腫瘍、マイクロサージャリー
基礎の専門領域 同種移植、壊死骨の再血行化
筆頭著者の英文論文 100編を超えました
 
ひとこと 
  2015年4月より副院長として赴任してまいりました村松慶一(52)です。私は1963年小倉に生まれ、1987年山口大学を卒業し医師となりました。同年山口大学整形外科教室に入局し、これまで外科医となり約30年が経ちました。これまで、1996年からオーストラリア、メルボルン大学、1997年からアメリカ、メーヨークリニックに留学して研究を深め、2006年から大学講師、2012年から准教授として診療にあたってきました。
 
  山口大学では計22年間にわたり独創的な実験を続けて参りましたが、その内容は日本では知られていない手の移植という手術です。事故で手を切断してしまったら、トカゲの尻尾のように2度と生えてきませんので、義手をつけます。現在の義手は技術の進歩でとても動きが良くなってきましたが、まだまだ元の手ほどは活躍できません。私の研究は腎臓や心臓のように、他人から手を移植して、元のように使える様にする事です。欧米ではすでに80人くらいの患者さんがこの手術を受けていますが、日本では法律やお金の問題でまだ一人もおられません。日本で手術を希望される患者さんは私に手紙をくれますが、もう少し先の話になりそうです。
 
   私の診療の専門分野は、1)手の病気、2)手足のしこり、骨軟部腫瘍、3)1mmの血管をつなぐ手術マイクロサージャリー(微小血管外科)の3つです。私たちは毎日手を使って生活していますので、病気になればとても困ります。手は、安静にして治療するということはできないので、ぜひ症状が出れば早期に私のような手の専門医に診断を受けて治療することをお勧めします。しびれとかで日常そんなに困らなくても、その裏には大きな病気、例えば糖尿病などが隠されていることがあるのです。
  手足や背中に恐ろしい腫瘍ができることがあります。この病気は世間的にはあまり知られていませんし、珍しい病気ですのでその専門の先生も少ないのです。骨にもがんのような腫瘍ができます。これは子供の膝にできる骨肉腫という病気です。怖い病気ですがとても珍しく、1年間に山口県で1人か2人しか起こりません。成長による痛みと間違われることもあります。手足や体に痛くないしこりができることがあります。よく脂肪の塊と思われますが、実は中には命にかかわる病気もあるのです。痛みがないので病院の受診が遅れがちになります。しこりが、硬く、5cm以上で、急に大きくなれば迷わず受診してください。
 
これから本院で信頼のおける十分な診療ができる様に頑張りますのでよろしくお願いいたします。
 
山口県厚生農業協同組合連合会
長門総合病院
〒759-4194
山口県長門市東深川85
TEL.0837-22-2220